目次
第9章
複数ショップ展開と専業化について
商品が売れるようになり、1つのショップで売り上げが安定した時期から考える、複数ショップ展開や専業化についてお話します。
2つ目のショップを開設するタイミング
月の利益が10万円を超えたタイミングで2つ目のショップを開設することをおすすめします。
売り上げだと、およそ20万円程度ですね。
月利益10万円が基準な理由
月利益10万円が複数ショップ展開の基準としている理由は以下の2つの点からです。
・成長速度が緩やかになってくる
・外注で商品登録を依頼できるようになる
成長速度が緩やかになってくる
月利益が10万円を超えるようになった頃には、出品する商品量もかなりの量になっており、販売する商品系統が完全に固まっている状態だと言えます。
そうなってくると、後はブログやSNSでの知名度獲得やOEMでの自社商品化などで売り上げを伸ばしていくことになります。
初期の頃と比較すると、作業時間が少なくなると同時に売り上げの伸びも緩やかになり、その分新しいショップにリソースを割く方が効率よく利益をあげることができるようになります。
1つ目のショップで稼げなくなる、利益が伸びなくなるというわけでは決してありません。
むしろ、SNSやブログの集客をさらに伸ばすことができれば、今まで以上に伸びることも考えられます。
ただ、このタイミングで2つ目のショップに力を入れ始める方が、今まで経験してきた知識的にも、時間を有効に活用できる面においても有利だという話です。
1つ目のショップでは、1商品登録するのに15分かかっていたところ、2つ目のショップでは5分ほどで完了してしまう。
1つ目のショップでは、集客の方法に時間をかけていたが、今は集客に効果のある型を自分なりにも理解できるようになってきている。
初めからこれだけの時間を削減できると効率も全然違います。
つまり、1つ目のショップを運営しながらでも十分に2つ目のショップを展開するだけのスキルを身につけているということです。
外注で商品登録を依頼できるようになる
もう一つの大きな理由として、月利益が10万円を超えているなら、商品登録作業を外注に依頼できるだけの余裕があるからです。
クラウドソーシング系のサイトでは、販売プラットフォーム問わず、出品作業の単価はおよそ1件50円が相場となっています。
100件依頼したとしても、×50で5000円ほどです。
2つ目に開設したネットショップに、あなたが選んだ商品を100件外注で追加してもらって、集客の作業に取り掛かる。
これだけで売り上げは出るようになるはずです。
ただ、1つ目のショップでいきなりこの手法を使ってしまうと、出品作業に慣れていないので外注先に満足に説明もできませんし、的確に100件の商品を選ぶことも難しく、費用対効果が非常に悪いです。
外注も取り入れるタイミングをしっかりと見極め、そのタイミングとなる指標が「1つ目のショップで月利益10万円」というわけです。
商品の発注作業も外注化できる
商品の登録作業を外注化して、利益を出せるようになったタイミングで、運営している2つのショップ全ての発注作業も外注化することができるようになります。
発注作業は、実際に売れなければ外注先に仕事が発生しないため、こちらがマイナスになることはありません。
毎日数件売れているようであれば、商品の登録作業を行なってくれている外注先に一緒に依頼するのもいいでしょう。
外注後の業務振り分けイメージ
【自分で行う作業】
・販売する商品は自分自身でしっかりと選定する
・SNSやブログの集客は自分の知識で行う
・売り上げや経費のお金に関する管理
・新しいネットショップを立ち上げるリサーチ
【外注に依頼する作業】
・商品の出品作業
・売れた商品の受注管理
実際の外注手順
それでは、外注に依頼するまでの実際の手順を見ていきましょう。
外注先を探すサイト
外注先はクラウドソーシングサイトがおすすめです。
その中でも特に安全性の高いサイトは、→クラウドワークスというサイトになります。
在宅ワークを求めている人が多い今の時代では、複数のクラウドソーシングサイトに登録して、仕事を掲載して人を集めるといった手法を取らなくても、クラウドワークスで募集をするだけでも十分です。
今現在、クラウドワークスを利用しない方も、一度覗いてみましょう。
依頼条件(変動あり)
次に、依頼する条件ですが、正直その時期によって相場の変動は起こります。
今現在(2019年10月)ですと以下が相場となります。
商品の登録作業;1件50円
商品の受注管理;1件30円
この相場は、私がクラウドワークスで似たような案件の平均値を取った数字ですから、時期によって案件の相場は上下します。
とは言っても、数年前からネットショップに限らず、ヤフオクやメルカリなどの出品作業の外注はありますが、上記の相場からそれほど大きく変動はしていません。
私が見た中でも最も高い時期だと、メルカリが爆発的に流行った2017年頃だったと思います。
その当時で、商品出品と受注管理の両方セットで100円ほどでした。
外注に依頼する作業
外注に依頼した場合、どこまでの作業を請け負ってもらうのか決めなければいけません。
私が実際に依頼している外注の作業範囲を紹介します。
商品登録作業
商品の登録作業を依頼する場合、先述したように出品する商品を決めるのは自身で行います。
依頼するのは、あくまでも商品をBASEに登録する作業です。
この時、外注先とは特に信頼関係を築けていないはずですから、BASEにログインしてもらうのではなく、CSVファイルに商品情報を入力してもらうようにしてください。
こちらの画像がBASEの出品を行う際のサンプルCSVとなります。
画像のように商品情報を一括で入力してBASEのショップにアップロードすることができます。
CSVの使い方をご存知でしたら、現在ご自身で行なっている出品作業もCSVで行なってもいいかもしれませんが、どちらが早いかと聞かれると、その人の好みです。
家族や友人など、信頼できる関係の方に出品作業を依頼するのであれば、直接ログインしてもらってもいいでしょう。
また、外注の方にどうしてもログインしてもらわなければいけない状態(受注管理も依頼)であれば、契約書を交わしてからログインしてもらうようにしてください。
受注管理
受注管理を依頼するのであれば、商品の登録作業を行なってくれる人にあわせて依頼しましょう。
受注管理をあわせて依頼する場合、必然的にショップへログインをしてもらわなければいけません。
間違いなく契約書は交わすようにしてください。
受注管理で行なってもらう作業は、
1・売れた商品をチェックする(可能であればメール転送設定をする)
2・購入者の情報をBANRIに入力して発注を行う
3・BANRIから購入者への発送を確認して発送通知を行う
以上の3つを繰り返し行なってもらいましょう。
商品登録作業と受注管理は同じ外注先に依頼し、1ショップにつき1人店長のようなイメージで外注するのが私のおすすめの外注活用方法です。
専業とする1つの基準値
ネットショップ無在庫に限らず、ネットビジネスをやっていく上で、どのくらいの収入で副業から専業にすればいいのかについて以下のように頭を抱えるポイントです。
・月収15万円を稼げればどうにか生活することはできるが、少しでも収入が減ってしまったら、、
・どうにか月収50万円を達成したけど、翌月からも同じだけの額を稼ぐことができるのか、、
上の2つは、どちらもその後の収入の減少に不安を感じています。
専業として自身でビジネスを始めるのであれば、収入はいつも不安定です。
30万円稼げる月があれば、20万円しか稼げない月もあるでしょう。
この「不安定な収入」とどう向き合うか。
ここで専業にするタイミングが大きく変わってきます。
結局は気持ち次第
月収15万円でも専業としてやっていくことはできます。
専業にすることで、今までよりも作業時間は増えるはずなので、ひたすら作業を繰り返せば収入をさらに伸ばすことは難しくありません。
逆に、月収15万円稼げればいいと満足して、15万円を維持するような働き方では、確実に収入は減少していきます。
専業にするかどうかは、今現在で稼げている額が重要なのではなく、これからさらに上を目指して頑張るぞ!という気持ちがあるかで決まると私は考えています。
会社員が悪いわけではない
Twitterで頻繁に見かける「会社員で働く人は消耗しているだけで無能」のようなツイートがあります。
これはもう本当に呆れて何も言い返す気も起こりませんが、気にしなくて結構です。
会社員こそが会社を支えているわけですから、むしろ誇っても良いことだと思います。
今の会社に不満があり、どうしても仕事を辞めてネットビジネスを専業にしたいと考えている方は別として、今の職場に特に不満がないのであれば、無理に専業にはせずに副業としてやっていくのも1つの賢い選択ではないでしょうか。
・ネットビジネスを専業にすることに憧れがあるのなら、生活できる収入を得られた時点でやってみるのもよし
・今の仕事を続けながら、副業として続けていくのよし
・主婦の副業として、続けていくのもよし
あなたの望む働き方を選ぶことこそが大切なことなのです。
第9章は、外注化の仕組みや方法についてのお話だったので少々短い構成となりました。
実際に外注を導入する際には、その時の細かな収入やBASE、BANRIの状況によって変わってきます。
ですので、外注の導入を検討されるタイミングで私に直接相談にきていただければと思います。