ここからは、無在庫ネットショップを実践しつつ、半自動化ショップを作り上げていく手順を解説していきます。
私が無在庫のネットショップで毎月60万円、年末商戦期には230万円を稼ぐ上で多くの作業を自動化していくことが必要不可欠でした。
自1日の時間は24時間しかありませんが、3時間の作業を自動化させた上でその時間を別の作業に費やすことによって、1日の時間を27時間にすることができます。
このようにして1日の実質稼働時間を増やすことで1月230万円を稼ぐことができたのです。
ここで自動化ではなく、半自動化と説明している理由としては、ある条件下で自動化を進めると、どうしても自分でやらなければいけない作業があるからです。
私が行なっている自動化には以下のようなルールを設けています。
・誰がやったとしても同じ結果になる作業 ・個人情報の取り扱いに十分注意する ・価格だけではなく費用対効果で考える |
それぞれについて詳しくみていきましょう。
誰がやったとしても同じ結果になる作業 |
結論から言うと、リサーチ作業やTwitterの宣伝のような経験が必要な作業は、外注に向いていません。
リサーチのレベルが落ちてしまうとそれだけ新商品を登録する数も減り利益損失に繋がります。
ただでさえ外注先に手数料を支払わなければならないのに利益も落ち込んでしまっては何の意味もありませんよね。
自分がやればやるだけ後々の利益に繋がるような作業は、決して他人に任せないでください。
どうしても完全自動化を行いたい場合は、先行投資として従業員を雇い一から育てていくしかないでしょう。
個人情報の取り扱いに十分注意する |
アリババやタオバオで買い付けた商品を顧客に直接送ってもらう性質上、発送を代行してくれる業者に購入者の個人情報を伝える必要があります。
この辺りは、私が紹介している代行業者を利用することでリスクを避けることはできるでしょう。
他人の情報を伝える必要がある作業においては、自分で作業するか企業に依頼することを徹底してください。
手数料が安価だからと、実績もわからない個人に依頼するのは危険です。
価格だけではなく費用対効果で考える |
1件あたりの価格のみ考えるのではなく、外注したことにより確保できる空き時間を加味した費用対効果で考えましょう。
一見すると手数料が安くて頼みやすいサービスでも、自分で1日数分程度でこなせる作業なら費用対効果は低くなるかもしれません。
その逆に手数料が高くても、そのおかげで毎日何時間も別の作業ができるのなら費用対効果は抜群に高い可能性もあります。
例えば、1件10秒で終わる作業を1件50円で依頼するのは明らかな損。
1件1時間かかる作業を1件300円で依頼できたら圧倒的な得ですよね。
このように、「これだけ支払ったらどのくらいの時間を確保できるのだろうか?それによって私はどの程度の結果を生み出せるのだろうか、、」常に考えながら半自動化を進めてください。
私が半自動化を進めた実際の手順 |
それでは、私が運営している無在庫ネットショップを半自動化させた実際の手順を解説していきます。
手順は以下の通りですが、商品が売れていない段階でいきなり半自動化を実践させることは避けてください。
運営者であるあなた自身が手法そのものを理解していなければ、利益を伸ばすことができない上に、トラブルがあった場合に上手く対処することができなくなってしまうからです。
ですので、これから解説する方法は「利益を出していけば、これだけ楽できる未来が手に入れられるんだ!」とモチベーションの維持に繋げてください。
ただし、【2】と【3】に関しては、無在庫ネットショップ開始直後から実践必須の方法となります。
1.外注するための利益を考える 2.買い付け〜発送ははじめから外注する 3.SNSへの投稿を自動化する 4.商品の登録作業を外注化する 5.在庫管理を外注化する 6.在庫を代行会社にストックしてもらう 7.商品説明文を外注化する |
1.外注するための利益を考える |
外注(半自動化)を進めていく上で、どのくらいの利益を確保するべきなのかについて考えていきましょう。
これはあなたの生活状況によって異なるので、私が「5万円あれば外注しましょう!」と言うことはできません。
例えば、本業の収入で十分生活できている方は、外注化することによって利益がほとんど残らない状態だったとしても、この先の成長スピードを上げるための投資だと考えると効率はかなり良いと言えるでしょう。
逆に本業の収入が不十分なことによって生活水準を大幅に下げている方は、副業で得た収入のいくらかは毎月の生活費に使いたいと考えるはずです。
そのような方は、利益から生活費に回したい金額を差し引いても利益が残る状態になってから外注することを検討するのが得策でしょう。
このように、外注化するタイミングは現在の収入によって大きく異なります。
ただ、どれだけ収入に余裕があったとしても、運営者であるあなた自身が無在庫ネットショップの管理を熟知できるようになるまでは、必要以上の外注は避けるようにしてください。
2.買い付け〜発送ははじめから外注する |
BASEPROの教材でもお話ししているように、代行業者ははじめから利用するようにしてください。
手数料を抑えるために自分自身で輸入をしてしまうと、不着や不良品により結果的に大きな損をすることになってしまいます。
3.SNSへの投稿を自動化する |
集客のために行うSNSの投稿は、まとめて一度に投稿するよりも、SNS利用者の多い時間帯を狙って複数回にわけて投稿する方が効果的です。
そこで、私も利用しているこちらのSocialDog を利用しましょう。
こちらのサービスは、主にTwitterの予約投稿のために利用します。
1アカウントにつき月額980円の費用は発生しますが、仕事中にも自動的に投稿してくれることを考えると、かなりコスパは高いといえるでしょう。
実際にTwitterの投稿をはじめてみると、毎日決められた時間に投稿するのは想像以上に継続が難しことがわかるはずです。
更にこのSocialDog では、1日にフォローされた人数やフォローを解除された人数、予め設定したキーワードで投稿したユーザーを一括で検索できる機能など、SNSを集客目的で運用するためには欠かせない機能も多く利用可能です。
登録方法はとても簡単なので、こちらのSocialDog 公式サイトから会員登録を行ってください。
(7日間無料で有料プランを試すことが可能)
以下は、実際に私が投稿している中で、特に反応が良い時間帯です。
ー平日ー
①5時 ②7時 ③11時 ④17時 ⑤18時 |
ー土日・祝日ー
①6時 ②8時 ③10時 ④12時 ⑤16時 |
予約投稿を利用して上記の時間帯のいずれかにセットするようにしておきましょう。
宣伝文を外注するとなると、個人ではなく実績のある企業に依頼しなければならないため、毎月数万円〜数十万円の費用が必要となるためあまり現実的ではありません。
その点、宣伝文を自分で考えることさえできれば、月額980円でSNSを効率的に運用できます。
4.商品の登録作業を外注化する |
【2】を【3】活用しながら、実際に自分が【1】で想定した利益を出すことができれば、1番に商品登録作業の外注化を進めましょう。
登録作業を一番に外注化する理由として、物販において商品の出品作業そのものだけを見ると何のスキルアップも生産性もないからです。
「そもそも出品しないと売れないじゃん」と思った方もいるかもしれません。
確かに、どれだけ素晴らしい商品を持っていたとしても出品しなければ売れることはないでしょう。
ただ、リサーチ時に想定した価格や商品紹介文さえ自分で考えれば、それ以外の出品作業は誰がやっても結果は同じことなのです。
むしろ、その時間を更に他の商品のリサーチに費やすことができるため、結果として生産性は更に上がることになります。
外注したい登録作業は以下の通り。
①商品情報の記入 ②商品画像の保存と掲載 ③URL.商品情報.画像をファイルにまとめる |
①商品情報の記入
アリババの商品ページに記載されている商品情報を日本語に翻訳してネットショップの商品情報に記載してもらいましょう。
今はGoogle翻訳が非常に優秀なので、時間に余裕のある方であれば誰にでも依頼することができます。
②商品画像の保存と掲載
こちらもアリババに掲載されている商品画像をパソコンにデフォルトで利用できるキャプチャ保存機能を使ってもらって、保存&ショップへの掲載を依頼してください。
ー範囲選択キャプチャ保存の方法ー
・Windows10 「Win」+「Shift」+「S」 ・Mac OS 「Command」+「Shift」+「4」 |
③URL.商品情報.画像をファイルにまとめる
ネットショップに登録してもらった画像や商品情報は、自分でも管理できるようにエクセルなどに保存してもらうようにしましょう。
また、その際に商品ページのURLも保存しておいてもらうと、在庫管理も簡単になります。
5.在庫管理を外注化する |
URLを一度に開くことのできるツールがあるとは言え、利益に余裕が出てきたタイミングで商品登録作業をお願いしている外注先に在庫管理も同時に依頼しましょう。
流れは以下のような感じです。
①数日に一度在庫管理をしてもらい、在庫切れや商品ページが削除されているものがあれば、その都度教えてもらう。
②代わりになる商品が見つかれば登録してもらい、見つからない場合はショップから削除してもらう。
自分は在庫切れになった時にだけ対応すれば良いので、単純な外注化に見えてかなり費用対効果は高いと言えます。
6.在庫を倉庫にストックする |
売れ筋の商品が出てくるようになると、先の在庫を確保するためにも一度にまとめて仕入れて倉庫にストックしてもらう方法があります。
手数料は発生しますが、中国から都度買い付けて国際発送するよりも、大きな利益を取ることができます。
代表的な倉庫サービスだと、AmazonのFBAなどがありますね。
倉庫に関しては、商品のサイズや毎月の発送個数によってサービスの価格が大きく異なるため、導入を検討しようと思ったタイミングで複数の倉庫サービスに見積もりを依頼してください。
倉庫保管ありの発送代行サービスを利用するようになってからの流れ
①売れ筋商品を発送代行宛に大量に輸入する ②手数料を支払って保管してもらう ③売れ筋商品が売れたら顧客に発送してもらう ④それ以外の商品は引き続き中国の代行業者から |
売れ筋商品を国内の発送代行サービスに依頼するメリットは、手数料を抑えられる以外にも、国内からの発送によりお届け日数を大幅に短縮できるという大きなメリットがあります。
そのため、売れ筋商品は迷わずに発送代行サービスの倉庫に保管することをおすすめします。
ーワンポイントアドバイスー
時間に余裕のある方は、売れ筋商品を自宅にストックして、自身で発送するとより利益率を高めることができます。その場合は、運送会社に後納契約を依頼すると通常の送料から大幅な割引が期待できます。地域によって異なりますが、基本的には佐川急便が最も割引率が高い。 |
7.商品のアピールポイント(商品説明)を外注化する |
ネットショップに出品する商品のアピールポイント(商品説明)を外注化することも可能。
無在庫ネットショップを半自動化させる最終工程となります。
これを導入するためには、自分が望んでいる商品説明をしっかりと書いてくれるように外注依頼する方を教育する必要があり、難易度は高めといえるでしょう。
そこで、まずは自身で商品説明をしっかりと書けるようになり、自分なりのテンプレートを作成しなければいけません。
テンプレートを複数用意して外注先に渡し、いくつかの商品の説明文を実際に書いてもらい添削する。
これを何度か繰り返して問題のないレベルまで教育してください。
ここまで外注化が進めば、あなたがやるべき作業は、
①アリババ商品のリサーチ
②SNSの宣伝文を考える
③顧客へのフォロー
以上の3つだけとなり、半自動化ショップの完成です。
この3つすらも外注化したいのであれば、外注化ではなく従業員を雇用して慎重に管理しなければいけません。
【おまけ】外注化を依頼する方法 |
ランサーズやクラウドワークスのようなアウトソーシングサイトを利用することにより、誰でも簡単に外注先を探すことができます。
外注を依頼する手数料の相場はその時によって大きく変動しますが、依頼数よりも仕事を探している方の割合が圧倒的に高いため、基本的にはいつでも相場よりも格安で依頼することができるでしょう。